マスカット・ベーリーA
(MBA)を傳える

マスカット・ベーリーA(MBA)は1927年に、新潟県高田市（現上越市）に生まれた川上善兵衛氏によって交配された黒ぶどう品種です。ベーリー（母）×マスカット・ハンブルグ（父）の交配品種で、病害への抵抗性が強く、高糖度で日本の気候に適し、より特徴的なのはフラネオール（イチゴ様の香気成分）が豊富に存在することです。2013年には甲州に続きL’Organisation Internationale de la Vigne et du Vin (O.I.V : 国際ぶどう・ぶどう酒機構）で品種登録され、甲州と並び、日本を代表するワイン用ぶどう品種となりました。

MBAの特徴であるフラネオールを全面に活かし、ワインを初めて味わう方から、普段からワインを楽しむ方まで、MBAを嗜んでいただけるように心を込めてワイン造りに励んでいます。

頂点を目指して

この日本・山梨に根差した「甲州」。その歴史は古く、江戸時代以前より生食用のぶどうとして長く人々に親しまれてきました。明治時代にワイン醸造技術が伝来すると、甲州を使ってワインの醸造が行われるようになりました。長い歳月とともに日本ワインの象徴と言っても過言でない存在となりました。2010年には L’Organisation Internationale de la Vigne et du Vin (O.I.V : 国際ぶどう・ぶどう酒機構）に品種登録されました。

私たちサン．フーズでは2008年よりワイン造りに励んできましたが、日本ワインコンクールでは銅賞が最高位です。是非とも金賞を受賞し、皆さまにおいしいと感じていただけるように日々ワイン造りと向き合っています。

おいしさを求めて

デラウェアはアメリカ生まれの自然交雑種で、1855年にオハイオ州デラウェアで命名発表されたぶどう品種です。日本には明治時代の初期に山梨県（株式会社サン．フーズ本社のお膝元、甲州市奥野田地区）で栽培が開始されました。昭和初期には種なし化に成功し、広く生食用として愛され続けているぶどうです。

デラウェアの甘みもなのですが、やはり活かしたいのは酸味です。この酸味がワインになった時に重要な働きをしてくれるのです。キンと冷やして口に含むと、甘さと酸味の絶妙なバランスを楽しんでいただけます。ぜひお楽しみください。

贅沢なおいしさ

今や知らぬものがいないくらい、知名度が高くなったシャインマスカット。最高級品種としてその存在は日本のみならず、海外でも人気を博しています。実はこのシャインマスカットは2006年に日本で品種登録された、まだまだ歴史の浅いぶどう品種です。マスカット特有の華やかな香りを持ち、大粒で果皮が薄く、種なし処理することで、まるごと食べられることで人気が高まっています。

シャインマスカットの香り、甘さをそのまま贅沢にワインで表現できないか試行錯誤を繰り返し、その製法を見出すことが出来ました。スキンコンタクト法を用い、香りを引き出しつつ、しっかりと圧搾できるようにした後、ゆっくりと発酵させていきます。アルコール度数を少し控えめにし、甘さを引き立てるように造り上げました。この贅沢なおいしさをお楽しみ下さい。